数ある片付け資格の中でも知名度、人気ともに高い「整理収納アドバイザー」。
3級から1級まで段階的に目指すことができるのですが、プロになるためには1級の取得が必須です。
しかし、1級を取るためには1次試験と2次試験を受験する必要があります。
その中でわかりにくいのが「CBT試験」ではないでしょうか。
はじめて存在を知った方もいるかもしれませんね。
1次試験は会場試験かCBT試験のいずれかを選ぶことができるのですが、会場試験は東京、大阪に限られています。
そのため、多くの方が全国に会場があるCBT試験を受けることになるでしょう。
そこで今回はCBT試験について解説したいと思います。
具体的な受験方法、メリットデメリット、おすすめ対策法までご紹介します。
整理収納アドバイザー1級にチャレンジしたいけれど、CBT試験が難しそう…という方も、具体的な内容がわかれれば、スムーズに取り組めると思います。
整理収納アドバイザーはcbt試験が難しそう
整理収納アドバイザー1級の1次試験では、東京会場、大阪会場の試験の他、全国にあるテストセンターでCBT試験を受けることができます。
CBT試験は1990年頃から導入されている試験スタイルですが、どんな試験なのか知らない方も多いでしょう。
筆記試験しか受けたことがない方の場合は、CBT試験にハードルの高さを感じるかもしれません。
CBT試験とはどのような内容なのか、さらに対策すべきことなどもあれば、知っておきたいですね。
整理収納アドバイザーcbt試験の内容は?受験概要やメリットデメリットを解説
整理収納アドバイザー1級の1次試験で行われるCBT試験の内容や流れをご説明したいと思います。
知っておきたいポイントを下の表にまとめましたのでご覧ください。
試験形態 | CBT試験 会場にあるPCのマウスをクリックして解答する |
受験料(税込) | 18,700円 |
会場 | 全国47都道府県にある約300箇所のCBTテストセンター |
日程 | ほぼ毎日 |
時間 | 会場によって異なる |
持ち物 | 本人確認証 ※受験票は無し |
合格発表 | 試験終了後 |
出題 | 100問準1級認定講座のテキストから出題 |
試験時間 | 60分 |
受験資格 | 準1級取得者 |
合格基準 | 70%以上 |
合格率 | 70~80% |
CBTとは「Computer Based Testing」の略称です。
紙と鉛筆を使って記入する筆記試験とは違い、コンピュータだけを使って試験問題に答えていきます。
もともとは海外で始まった試験スタイルなのですが、1990年代頃から日本にも導入され始めました。
さらに2020年以降、感染症対策しやすい試験スタイルとして注目を集めるようになりました。
幅広い試験に活用されるようになり、従来の筆記試験に代わる方法とも言われています。
この機会に経験しておくと、今後いろいろな場面で役立つかもしれませんね。
それでは1項目ずつ詳しくご説明しましょう。「会場試験」との比較も比較しながら解説したいと思います。
CBT試験 | 会場試験 | |
試験形態 | CBT試験 | 筆記試験(マークシート方式) |
受験料(税込) | 18,700円 | 14,300円 |
会場 | 全国にある約300箇所のCBTテストセンター | 東京、大阪 |
日程 | ほぼ毎日 | 月に数回 |
合格発表 | 試験終了後 | 約1ヶ月 |
試験形態
CBT試験はパソコンを使って解答する試験形態です。
試験会場であるテストセンターでは、1人1台ずつパソコンが用意してある席に座ります。
PC画面に表示される問題を見ながら、マウス操作で答えていきます。
1次試験の会場試験はマークシート方式の筆記試験です。
CBT試験も試験問題は同じになりますので、すべて選択問題になります。
受験料
上表にあるように、受験料は会場試験よりも高めに設定されています。
東京、大阪の会場試験を受けられる場所にお住まいの方の場合、費用をおさえたい方はCBT試験よりも会場試験が良いですね。
しかし、CBT試験は会場試験より費用が高くても、以下のような「受けやすさ」があります。
会場、日程
会場試験の試験会場は東京と大阪のみになります。
実施日も月数回だけなので、その日に都合が合わないとまた来月となってしまうでしょう。
一方CBT試験は全国47都道府県にある約300箇所のCBTテストセンターで受験することができます。
お住まいの地域にもよりますが、いくつかの会場から選べる方がほとんどだと思います。
実施日はほぼ毎日になり、時間帯の幅広いです。
「この日のこの時間に受験できる会場を探そう」ということができるので、無理なく受験することができますね。
合格発表
会場試験の場合は、合否がわかるまで1ヵ月程度かかります。
CBT試験の場合は、受験が終わるとすぐに合否結果がわかるシステムとなっています。
すぐに合否を知りたい方は、CBT試験が便利ですね。
試験内容
試験内容は会場試験と同じになります。
整理収納アドバイザー1級を受験するためには、準1級を取得している必要があります。
問題は100問。
準1級認定講座のテキストから出題されます。
試験時間60分の中で解答するので、迅速に答える必要があります。
合格基準は70%以上と低めで、合格率もやや高めではありますが、きちんと対策して臨む必要があるでしょう。
試験の難易度については、ここでお話すると長くなってしまいますので、こちらの記事「整理収納アドバイザー1級・2級・準一級の合格率と難易度」でお伝えしたいと思います。
気になる方はぜひご覧ください。
cbt試験のメリット
ここまでお伝えした内容を踏まえてCBT試験のメリットをまとめてみましょう。
CBT試験は主催者側にとってメリットが多いとされています。
会場確保、受験票や合否通知発送作業、試験官派遣などが不要になることで、負担をおさえて試験を実施できるようになりました。
しかしこの試験方法は、受験者側にも「自由度が高い」「すぐに結果がわかる」というメリットがあります。
①自由度が高い
筆記試験の場合、試験会場や試験日が限定されてしまいます。
試験会場が遠方な方、試験日に予定が入っている方の場合は、受験を見送ることになってしまうでしょう。
CBT試験はそのような縛りにより受験を断念することをなくすために登場した試験スタイルです。
全国に会場があり、試験日や時間も幅広いので、好きな場所、好きなタイミングで受けることができます。
「仕事近くの会場でお昼休みを利用して受験する」などの自由な受験もできるでしょう。この自由度の高さが嬉しいメリットと言えますね。
②すぐ結果がわかる
会場試験の場合は、合否がわかるまで1ヵ月も待たなければなりません。
その間ドキドキして待ち続けるのは結構大変ですよね。
CBT試験なら、自動的に採点、集計が行われるので、試験終了と同時に合否結果がわかります。
これは精神的に助かるシステムと言えますね。
cbt試験のデメリット
CBT試験にはデメリットもあります。
「受験料が高い」「当日焦ることもある」という難点があるでしょう。
①受験料が高い
上の章でお伝えしたように、会場試験よりも費用が高いことは難点と言えますね。
2級より1級試験の受験料が高い、2次試験より1次試験の受験料が高いというケースは多いです。
試験のレベルに比例して受験料は高くなります。
しかし会場試験とCBT試験の場合は同じエベルの試験なのに受験料金が異なります。
会場試験より5,000円近く高いため、これがネックになる方もいるでしょう。
②当日焦ることもある
広がりを見せつつあるCBT試験ですが、まだまだ一度も受けたことがない方がほとんどだと思います。
そのため不慣れな試験システムに戸惑い、焦ってしまう方もいるでしょう。
筆記試験に比べると、スムーズに進められないかもしれませんね。
特に整理収納アドバイザー1級1次試験は問題数が多いので、試験の形式に戸惑ってしまうと、考える時間が足りなくなるかもしれません。
このように、自由度が高く合否結果もすぐにわかるCBT試験ですが、受験料が高いことや、当日焦ってしまうという難点があることは覚えておきましょう。
受験料に関しては、設定された料金に従うしかありません。
しかし、「焦ってしまう」という懸念要素については、あらかじめ対策を考えておくことができます。
試験の流れや、試験内容を把握し対策しておくことで、安心して試験に取り組むことができるでしょう。
次の章で詳しく解説していきます。
整理収納アドバイザーcbt試験対策は?受験前のおすすめの対策を解説
整理収納アドバイザー1級1次試験のCBT試験は、やや難易度高い内容と言えます。
CBT試験自体に戸惑ってしまうと、試験に集中できないかもしれませんね。
しかししっかり対策をして臨めば、不慣れなCBT試験でもスムーズに進められるはずです。そこでここからは、受験前のおすすめ対策をご紹介したいと思います。
- 受験までの流れを把握しておく
- 試験のサンプル動画をチェックしておく
- 見直し機能を覚えておく
この3つの対策しておくことで、比較的スムーズに取り組むことができるはずです。
1つず詳しくご説明しましょう。
①受験までの流れを把握しておく
まずは受験までの流れを把握しておきましょう。
受験の流れがわかっていないと、試験当日に戸惑ってしまうだけでなく、試験までの期間も「うまく受験できるか不安…」とモヤモヤしてしまうかもしれません。
これにより、受験勉強に集中できず、実力が発揮できないという心配もあります。
受験申込から、受験終了までの流れを把握しておきましょう。
受験申込の流れ
まずは受験申込の流れから見ていきましょう。
①整理収納アドバイザー公式サイトから試験のお申込みをする
公式サイトの「講座案内」→「整理収納アドバイザー1級」→「1次試験」→「CBT試験お申込み」に進んでください。
会員登録して申し込む方法と、会員登録せずに申し込む方法があります。
②「受験料支払いご案内メール」が届く
申込をするとすぐにメールが届きます。
③受験料を支払う
案内メールに従い、受験料を支払いましょう。
クレジット決済やコンビニ決済が可能です。
④「受験予約のご案内」メールが届く
受験料支払いの3営業日以内にメールが届きます。
⑤届いたメール内のURLから「受験会場」「受験日時」を予約する
全国のCBTテストセンターの会場や日時は、事前に確認することができます。
ハウスキーピング協会の「講座案内」→「整理収納アドバイザー1級」→「1次試験」→「CBT試験」の「会場一覧」からチェックしておきましょう。
空き状況は「空席照会」から確認することができます。
ここまでで、事前の手続きは完了です。
受験日に必要になるものは、本人確認証(免許証やパスポートなど)だけで受験票はありません。
事前に準備しておくものは特にないので楽ですね。
ただし、会場の場所がわからない場合は、事前にしておいてくださいね。
あとは安心して、試験勉強に集中しましょう。
受験当日の流れ
次に受験当日の流れをご説明します。
当日は少し早めに到着できるように余裕を持って出発しましょう。
必要なものは、本人確認証だけになります。
①受付け
会場に到着したら本人確認のため、受付スタッフに本人確認証を提示します。
会場によっては、その後、手荷物をロッカーに預けるように案内されますので、指示に従いましょう。
②試験を開始する
着席し、パソコン画面に表示される案内に沿って試験を開始します。
以下のような流れで進めます。
- IDとパスワードを入力する
受験情報シートにあるIDとパスワードを入力して「ログイン」ボタンを押し、マイページに進みます。 - 試験名を確認する
試験名が表示されますので、確認し「受験する」ボタンを押します。 - 操作説明を見る
「操作説明」ボタンを押すと操作説明画面が表示されます。 - 試験を開始する
「試験開始」ボタンを押すと試験が開始されます。 - 回答していく
1次試験の内容は選択問題です。
マークシート形式の筆記試験と同じように回答していきます。
③試験を終了する
試験時間のカウントが0になると自動的に終了になります。
その前に終わった時は「試験終了」ボタンを押して終了することもできます。
「試験を終了し採点を行います」のメッセージが出てきますので「はい」ボタンを押しましょう。
④合否結果が出る
正解率と合格、不合格の結果が表示されます。
終了と同時に合否結果がわかるのが、CBT試験の魅力です。
あとは受付で貸し出されたもの(ペンや用紙など)があれば返却して終了です。
このような流れを把握しておくと、当日戸惑う心配が少ないでしょう。
また、受験者専用サイトでは、「よくある質問」「受験者専用電話」などのサポートコンテンツがあります。
もし疑問がある場合は、事前に問合せておくと良いでしょう。
②試験のサンプル動画をチェックしておく
2つ目のおすすめ対策は、試験のサンプル動画をチェックしておくことです。
ハウスキーピング協会の公式サイトから試験のサンプル動画を見ることができます。
「講座案内」→「整理収納アドバイザー1級」→「1次試験」→「CBT試験」→「試験のイメージ動画」に進んでください。
この動画では、以下のようなことを知ることができます。
どのように試験を開始するのか
1つ1つどのボタンを押して進むのか丁寧に解説してあります。
例えば、「試験名が表示されますので、確認し『受験する』ボタンを押します」など詳しく説明してくれるので、パソコン操作に不安がある方でも安心です。
試験中に使える機能
基本的には簡単操作になりますが、事前にしておくとより安心できるでしょう。
例えば、紙の試験の時は5問目を解いていて「3問目に戻って確認したい」という場合はサッと戻れます。
CBT試験の画面では「番号を押すと該当ページに移行できる」という手順がありますので、チェックしておくと良いでしょう。
どのような選択式問題か
具体的にどんなふうに問題を解いていくのかも見ることができます。
「回答パターン」「択一選択問題の場合はどこにチェックを入れるのか」などがわかるので、当日に戸惑う心配がありませんね。
このサンプル動画を見ておくことで、どのように試験を受けるのかイメージを膨らませておくことができます。
CBT試験はPC操作が苦手な方でもスムーズに回答できるような簡単システムになっているので、予習しなくても大丈夫という方も多いでしょう。
しかしあらかじめ予習すると、気持ち的にも安心して取り組めますので、チェックしておくことをおすすめします。
③見直し機能を覚えておく
3つ目のおすすめ対策は見直し機能を活用することです。
これもサンプル動画でチェックできる内容です。
各問題を回答した後には、「後で見直す」ボタンを押しておくことができます。
そうすると、後から一覧画面で見ることができ、見直しができるのです。
本試験の問題は100題となっており、問題数が多いです。
見直し機能を活用することで、不安な問題があっても「最後に見直そう」と後回しにすることができます。
わからない問題につまづいて時間が取られるという失敗を防ぐことができるでしょう。
また、60分の試験時間をフル活用することも大事です。
もし時間内に回答が終わった場合でも、見直し一覧をじっくり見直して、終了時間ギリギリまで確認してくださいね。
整理収納アドバイザーcbt試験は便利でおすすめ!事前対策をして臨もう
(画像出典:ユーキャン)
今回は整理収納アドバイザー1級1次試験で行われるcbt試験について解説してきました。
好きな会場、好きな時間を選べる自由度の高い試験スタイルです。
会場試験よりもメリットの多い受験方法と言えるでしょう。
ただし、初めてCBT試験を受ける方の場合は、戸惑ってしまう心配はあります。
そのため、事前に流れを把握しておいたり、サンプル試験動画をチェックしておくなど、対策してくおくことが大事です。
CBT試験は便利でおすすめな試験です。
しっかり事前対策をしておけば、スムーズに受験することができるでしょう。